60年代の〈ムーヴメント〉と関係のあるサイトから

僕の専門領野なので特別に1ページ制作しました。

1969 Woodstock Festival Concert

60年代ロックの祭典、カウンターカルチャーの全盛期、ウッドストックコンサートの写真や音声を収めたサイトです。他のカウンターカルチャー系のサイトへのリンク集もあり。

A. J. Muste Memorial Institute (下記の組織に名称を変更したようです。2003年6月19日
Nonoviolence.org

公民権運動との関係でいえば、モントゴメリー・バス・ボイコットの際に、ベイヤード・ラスティンを派遣し、非暴力直接行動のワークショップを開催することを発案したパシフィスト、A・J・マスティの業績を記念したサイトです。COREも、マスティを中心とするアメリカ社会党内のパシフィストの支援で結成されました。ここでは、このような概史や、War Resisters League (まだ存在していたのですね!)など、世界各国のパシフィスト団体へのリンク集があります。

Alan Canfora, Kent State Tragedy Eyewitness

サイトはSDSの活動家としてケント大学の事件を目撃した人物がつくっているサイトです。当時の模様を伝える写真やサイト・オーナー自身の目撃証言がアップロードされています。

Assacination Archive and Research Center, vol.6 Federal Bureau of Investigation

ここには驚きました。COINTELPRO、KKK調査、さらにはバイロン・デ・ラ・ベックウィズ捜査などなど、違法の盗聴やスパイ行為を行ったFBIの活動の史料が公開されています。わたしが聞いたところによると、現在公開されているこれらの史料は、氷山の山の一角にすぎない、ということでしたが、このサイトを見るだけでもかなりたいへんです。一体FBIはどこまで違法な捜査や活動を行っていた(いる?)のでしょうね。

Brown v. Board of Education National Historic Site

2004年5月17日は、公立学校における人種隔離を違憲としたブラウン判決の50周年記念でした。学校の人種隔離は、今日でもまださまざまな議論を呼ぶ大問題ではありますが、この公園ーーSiteは、原義の意味で、ネットのサイトではありませんーーは、法的に隔離が実施されていた時期のことを、2度と同じ過ちを繰り返さないように、という思いでつくられ運営だれているところです。

Black Panther Party for Self Defense (自衛のためのブラック・パンサー党)

カリフォルニア州オークランドを拠点としたもので、同じ名前のアラバマ州ラウンズ郡でSNCCが組織したものとは異なります。ここで言うのは映画『パンサー』のモデルになった組織のことです。一般的に言って、単に〈ブラック・パンサー〉と言った場合、それはオークランドの組織のことを述べます。同党もFBIによって弾圧されて崩壊し、団体公式サイトはありませんが、60年代に同党の幹部であったボビー・シールのサイトがあるので、そちらを紹介します。

Bobby Seale's Homepage, From the Sixties for the Future

またニューヨークではパンサーの遺産を継承し、警官の暴力の問題に対処しようという団体が生まれています。武装自衛組織です。以下にリンクを掲載します。

AFRO-Americ@: The Black Panthers

Black Panther Party, Seatle Chapter, Seatle Civil Rights and Labor History Project

ワシントン大学のプロジェクトです。アジア系やラティーノも含んだ、広義の公民権運動の史料を集めているところですが、なぜか(?)パンサー関係のものが充実〜オーラル・ヒストリーもあります〜しています。

Dr. Huey P. Newton Foundation Inc. Stanford University

たしかサンタ・クルーズの博士号を取得したはずですが、コレクションはスタンフォード大学がもっているようです。このサイトはカリフォルニア州の文書館を結ぶネットの検索ができるところで、ニュートン文書のコンテナのナンバーとタイトルまで検索できます。パンサー系のものは、文書としてはあまり公開されていないと思い込んでいたのですが、間違いでした。ずいぶんとたくさんあります。次の私の訪米はここからです。
↑特設のウェブサイトは閉鎖されました。が、スタンフォード大学所蔵のコレクションのインデックスの検索は下記のサーチエンジンを使ってできます。このエンジン、むかしパソコン通信なる言葉が生きていた頃、WWWサーバと異なり大学の図書館とかでよく見かけていたGopherを思い出させる、ある意味においてITの世界のレトロものです。ちなみにニュートンのコレクションがある図書館・文書館はカリフォルニアで87もありました。それだけ〈監視〉が強烈だったんですね。

Online Archive of California

National Coalition to Free the Angola 3

ここでいう〈アンゴラ〉とは、アフリカ南部の国の名前ではなく、ルイジアナ州にある郡の名前で、同州最大の刑務所があるところです。Angola 3 とは1970年代前半に、カリフォルニア州ソルダッド刑務所での囚人蜂起を契機に、黒人の囚人の組織化に乗りだしたブラック・パンサー党の運動の結果、同党の党員になった人物3名のことです。白人の刑吏殺害の嫌疑ーー物的証拠はなしーーをかけられ、光りの届かない独房に収監され、2002年の時点で30年が経過しようとしています。これは死刑に匹敵する刑罰だ、とわたしは考えています。つまり彼らは、罪を犯したとしても、贖罪は済んだのです。そのような彼らの釈放とはいわずとも、より「人間的」な処置をもとめる運動にはACLUやNAACPなどの穏健な人権団体も参加しています。が、突破口は見えません。このサイトにHow You Can Helpというリンクがありますので、判断はもちろん各々の自由ですが、ぜひ一度このおぞましいアメリカの刑務所制度のことを考えてくださいませんでしょうか。All Power to the People!

Dr. Huey P. Newton Foundation

ブラック・パンサー党は、武装自衛という側面ともうひとつ重要な側面をもっていました。それはコミュニティ活動です。このサイトは、ブラック・パンサー党の参謀本部長を務めたデイヴィッド・ヒリヤードが1993年にオークランドに設立した団体で、パンサーの後者の活動を行っているところです。上のスタンフォードのものとは関係がありません。

It's About Time

元パンサー党員が結成している団体のサイトです。わたしがパンサー関連のリサーチを行ったとき、いろいろとお世話になった人たちのサイト。今現在もオークランドでさまざまな市民活動を行っており、その模様はこのサイトで報告されています。Yeah All Power to the People!

MoveOn.org

トップページで反戦の署名をお願いするリンクを貼っているサイトです。元パンサー党員とパンサー党の支持者が関係しているので、ここに登場!。国連決議に逆らったアフガニスタンのタリバン政権の場合は、「100歩譲って」ともかく、イラクに対するアメリカ(とイギリス、そしてそれに黙ってついていく日本の自民党政権)は、どうもチンピラが「いんねん」をつけているのと同じやんけ、と思われている方々、是非一票を。同NPOは『ニューヨーク・タイムス』でも取り上げられたところなので、あなたの一票は決してムダにはなりません!。2002年6月19日現在、「反戦」ではもはや運動を維持できなくなったようで、サイトは閉鎖されました。近々新たな運動への呼びかけがあるはず。そのときにはまた報告します、

Mumia Abu-Jamal's Freedom Journal

フィラデルフィアのブラック・パンサー党活動家で、警官殺害の罪で死刑判決をうけているムミア・アブ=ジャマルが獄中からメッセージを発信しているサイトです。もちろん、彼は、有罪が宣告された罪に対し、無罪を訴えています。

Civil Rights Movement Veterans Website

SNCC, CORE, SCLC, NAACP、つまり60年代の公民権運動の中核団体すべての活動家の情報満載のウェブサイトです。運動家のオーラル・ヒストリーはもちろん、公民権運動に関するFAQ、さらには運動関係の書籍一覧や書評といった歴史研究の基本的ツールはここでひと揃いします。

Congress of Racial Equality (人種平等会議、CORE)

非暴力直接行動の団体としてはもっとも古い歴史を持つものですが、行くとがっかりするひともいると思うので簡単に60年以後のCOREに関して触れておきます。ロイ・イニス執行委員長のもと完全に姿を変えてしまいました。いまは〈ブラック・キャピタリズム〉の推進団体です。

Free Speech Movement Collections, Online Archive of California

バークレーの60年代学生運動に関する文書史料の所在地、コレクション名、ボックスの内容が検索できます。コレクションはカリフォルニアに散在して存在しているようですが、ここでその在処を突き止めることが可能。検索はエキスプローラーを使っているようなインターフェースでできるのでとても便利です。なぜかヒューイ・ニュートンのコレクションがここに?

Free Speech Movement Digital Archive

上と同じく、フリー・スピーチ・ムーヴメント関連ですが、本格的リサーチにはこちらの方をお薦めします。当時の裁判記録、バークレー近辺の地方紙、学生紙はもとより、ムーヴメントのなかで配布されたリーフレットまで閲覧することができます!

Freedom Riders' 40th Reunion

1961年の運動、フリーダム・ライドの40周年にあたり、ミシシッピ州ジャクソンで行われたかつての活動家の懇親会を契機につくられたサイトです。当時の新聞を中心に貴重な画像がいくつかアップロードされています。

Guy & Candie Carawan, A Personal Story Through Sight and Sound, California Museum of Photgraphy

60年代前半期の公民権運動のテーマ・ソング、"We Shall Overcome"の誕生と関係の深いフォークシンガーの活動の画像と音声を公開しているサイトです。彼ら彼女らの活動はニューディール期から始まっているのですが、ここでは公民権運動との関係が深いものばかりが公開中

Harry Rydl: Portraits of the Beat Generation

スターライツ・ブックストア近辺にあつまったビート世代の人びとを撮り続けた写真家のサイト。〈ヒッピー〉の先駆とされている人びと、ビートのヒップスタの画像が見られます。

History Project, University of California at Davis, Black Protest, Riots since 1960

わはは、これは凄い。60年代の黒人の運動/公民権運動のメルクマールとなった事件の画像はだいたいここで入手できます。上のディレクトリに上がれば、アメリカ史全般を通じて画像を中心にウェブサイトがつくられています。カリフォルニア大学デイヴィス校といえば、黒人研究者にとっては、まずは「バッキー判決」で有名なのですが、プレゼンなどでアクセントをつけるには、このようなサイトは便利です。そして60年代研究の方々、注目!。このページにワッツとデトロイトの暴動の画像があります。ニューワークのものもあります。が、ワッツが叛乱rebellionであり、デトロイトではカーニヴァルのようなムードがあった、という同時代の表現はあながち間違いではないようです。それ、このサイトのなかの画像を較べるとわかります。ワッツの黒人は怒っている。デトロイトの黒人は笑っている!Burn, Baby, Burn!

悔しい。良いサイトだったのに閉鎖されてしまいました。(2004年6月4日)

Home Page of Marty Jezer

アビー・ホフマンの伝記として古典となっているAbbie Hoffman: American Rebelの著者のサイト。著者自身、60年代にラディカルな運動に参加していて、現在もコミュニティ活動家として頑張っています。同サイトでは著者の書籍のディスカウント販売、と、主にはカリフォルニアを中心としたグラスルーツの運動のリポートが掲載されています。

Howard Bingham: The Witness

ロサンゼルスの黒人向け新聞 Sentinel で活躍したのち、60年代にはLook の専属カメラマンとなった黒人写真家 Howard Bingham のフォト・ギャラリーです。モハメド・アリ関係のものを中心に、60年代の貴重な画像がダウンロードできます。

Ken Light -- Sixities Photographer

タイトルの通りです。公民権運動だけでなく、ベトナム反戦、大学紛争、ドラッグ・カルチャー等々、「60年代」とすぐ連想されるものもろもろの画像が見られます。

Little Rock Central High 40the Anniversary

リトル・ロック・セントラル・ハイ・スクール危機の40周年目に開設されたサイトです。当時の画像もあれば動画もあります。

Lost in Cyberspace, Black Power Online

こんなサイト見つけて、思わずモニタ見ながら叫びました。All Power to the People!. 1966年以後擡頭する黒人のミリタントたちのサイトのリンク集です。サイトを制作者と是非お話したいところ。というのも、ストークリー・カーマイケル、ブラック・パンサー党、等々といった、いわずと知れたラディカルな団体のなかに、晩年のキングが入っています。このようなキング評価はわたしのものと同じ−−もっとも、これは奇異な評価ではありませんし、もっといえば、いまでは主流のキングの史的意義かもしれませんが。

May 4 Collecion, Kent State University Special Collections and Archives

1970年5月、ニクソン政権によるカンボジア侵攻に抗議しておきた学生運動のなかでも、死者を出す弾圧の激しさで有名になったケント・ステイト大学の古文書館。このときの抗議運動のスペシャル・コレクションです。一部はウェブで閲覧ができます。

National Association for the Advancement of Colored People (NAACP)

National Urban League (NUL)

National Lawyers Guild

前身は1930年代にレイプの罪を着せられた黒人たちを弁護したInternational Labor Defense Fund、アメリカ共産党系の弁護士団体です。日本では、何度か来日したことがあるアーサー・キノイが所属していたことで有名。SNCC主導の「フリーダム・サマー」で膨大な数の微罪裁判での弁護をかって出たのはこの組織です。そういったことから「その他」の項目ではなく「60年代」の項目に入れました。

Nations of Islam(NOI)

この団体は教義的にはマルコムXのいたNOIと同じです。しかしそもそものNOIは1970年代にスンニ派イスラムに改組します。その際にNOIから分派行動を起こしたのがルイス・ファラカンで、上記団体はファラカンの団体のことです。よってイスラムの教義も通常の〈イスラム〉と考えられているものとは異なります。

Millions More Movement

そのファラカンが組織したイヴェントの中でも、これまで最大の規模であり、最大の影響力のあったMillion Men Marchの10周年記念運動のサイトです。

Muhammad Speaks

イライジャ・モハメドの演説のストリーミング放送がRealPlayerで聞けます。

ではマルコムXに関心のある方に、以下のマルコムX研究を行っているサイトをご紹介します。

Malcolm X Research Site, Afrcian Studies Program, the University of Toledo

Pedagogy of Malcolm X Conference, Ohio University

Malcolm X Conference

このサイトでは伝言板もあり、メーリングリストも運営でいています。サーバをみると大学内のものではないのですが、運営は the University of Toledo の Dr. Abudul Alkalimat が管理されているようです。リストにはわたしも参加していますが、トラフィックはだいたい一日3通程度です。

不思議です。メーリングリストからの配信は続いているのですが、HPは閉鎖されていて、かなり探したのですが見つかりませんでした。(2004年6月4日)

Malcolm X: The Life, Philosophy and Influece of Malcolm X サイト閉鎖されました。移転先不明(2004年6月7日)

マルコムXに興味のあるものが運営するメーリングリストのHPです。私はメンバー登録をしていますが、参加者はどちらかというと非大学関係者の方が多いと思います。しかしそれはいい加減な発言が多いということを意味しません。真剣に〈人種〉と社会正義、そしてマルコムのヴィジョンとは何だったのかを問いかけている人々が集まっています。

Speeches and Letters from Malcolm X

マルコムXの晩期の演説、画像を公開しているサイトです。多くのものは、日本でもCDや写真集、書籍で入手できるものですが、簡単なプレゼン用の素材を集めるには便利なサイトです。なお音声を聞くにはRealPlayerが必要。フリーウェアがあるので、それがご入り用の方は、ここ、をクリック。

Malcolm X's Speech: By Any Means Necessary

上と同じくマルコムXの演説のストリーミング放送を行っているところです。が、収録されているのは、ネイション・オヴ・イスラームにいた頃の最後の時期に行った、もっとも有名なもの、で、後のブラック・ラディカルたちのrallying cryともなった"By Any Means Necessary"です。

Malcolm X Museum Online Shop

マルコムXの文献が、アメリカのネットオークション最大手、eBayで売り出されているのが話題になりました。この文献は、ニューヨーク市立図書館が買い取ることで決着しました。しかし、この「事件」は、いかに史料を残すことが費用がかかるものであり、それゆえ、何でもかんでも「市場原理」に任せてしまえば良いと思っている現在のG7の風土のなかでは、それがいかに苦しいものかを物語っています。このサイトは、建設途中で資金繰りに困っているMaclolm X Museumが、それならば現代の利器を使おうと、ネットショップだけを先行して開設したものです。カッコ良いTシャツ、マグカップ等々、アメリカの土産屋で見かける商品は、マルコムのロゴ入りで一応一揃いあります。

マルコムXと縁の浅からぬ人物で、おそらく60年代にいちばんメディアの光りを浴びた男、モハメド・アリに関しては

Ali

映画『アリ』にかんするコロンビア・ピクチャーズの公式サイトです。

映画公開からずいぶん立ちましたが、やっぱり閉鎖されていました(2004年6月8日)

Winamp Skin Ali

映画『アリ』日本公開記念リンク。タイトル、そのままです。Winampのスキンにアリのトランクス姿が採用されています。

このサイトは確か映画『アリ』公開以前からあったのですが、なぜか映画終了後になくなりました(2004年6月10日)

Malcolm X, Freedom Information Act

FBIが行ったマルコムXの行動に対するスパイの報告が、情報公開法によって、公開されました。このサイトは、その報告がアップロードされています。4065頁もあります。この頁数だけでも、FBIがいかの黒人の運動をみていたのか、その角度が表れていますね。

ウォレス・モハメド、NOIの教祖、イライジャ・モハメドの息子ですが、NOIをスンナ派イスラムの組織に変更しようという改革を1970年代に行い、ファラカンがNOIを新たに結成した結果、新たに結成したイスラム組織があります。このNOIの本来の〈正嫡〉の団体は下のリンクをクリックすればHPに飛びます。

Muslim American Sositey

Politics in the Sixites

メイン州立大学のなかのサイトで、60年代研究のさまざまなリソースの紹介やメッセージボード等々が置いてあります。

Powerful Days, the Civil Rights Photography of Charles Moore

ジェイムス・メレディスのオックスフォード大学入学の頃から、キング暗殺のころまでの公民権運動の写真を集めたサイトで、当時カメラマンだった個人が開設しているところです。中学生くらいの黒人青年に警察犬が噛みつく、あのバーミングハム闘争の写真を撮ったはこのひとだそうです。学生に授業で見せるにはもってこいの画像がたんまりあります。

Robert Altman Communications

60年代カウンターカルチャーを記録した写真家ロバート・アルトマンの公式サイト。ブラック・パンサーの活動の模様、ペンタゴンマーチの模様、ウッドストックコンサートの模様など、うわぁと思う写真が満載されています。でもウッドストックの商業的利用は、カウンターカルチャーの精神に反する、と思うひとは、行かない方がいいかもしれません。(悪意のある攻撃をしてもわたしの責任ではありません、その場合は、必ず個人の責任において行ってください。)

サイトは閉鎖されました。移転先も不明です(2004年6月27日)

Sovereignty Commission Online, Mississippi Department of Archive and History

公民権団体の弾圧のためにスパイ活動を行っていたミシシッピ州政府の組織のオンライン文書館です(60年代と関係が深いので、こちらのページにリンクを貼りました)。個人情報の関係からも、どこまで公開されているの疑問であり、わたしも未だ調査していませんが、まずはご紹介しておきます。

Sixties Project, the University of Virginia

ヴァージニア大学には60年代の社会運動(公民権運動、ヴェトナム反戦運動、学生運動、女性運動)を総合的に研究する機関があります。確か元SNCCで現NAACP執行委員長のジュリアン・ボンドが創設に関係していました。同機関はメーリングリストも運営しております。

Sixties.com

サンフランシスコのハイト=アシュベリー地区を中心としたヒッピー文化を紹介しているページ。完全にポストモダン的に商品化されてしまっていますが、そういった〈カウンターカルチャーの変貌〉をここから考えてみるのも面白いのでは…。

Southern Chirstian Leadership Conference (南部キリスト教指導者会議、SCLC)

かつてマーティン・ルーサー・キングが会長を務めていた団体、遅ればせながら初登場、ついにサイトがみつかりました。

Dexter Avenue Baptist Church -- We Shall Overcome

遅ればせながら、今回(2002年12月23日)に初登場となりました。クリスマス記念(?)。モントゴメリー・バス・ボイコットの際に、キング博士が牧師を務めていた教会、つまり公民運動発祥の地のひとつです。

Institute for Nonviolent Social Change (King Center, Atlanta, Ga.)

マーティン・ルーサー・キング関連の団体といえば南部キリスト教指導者会議ですが、同団体はサイトを持っていないようです。(かの“デジタル・ディヴァイド”かな?)そこでキングの墓碑の向かいにあるキング文書を保管している古文書館を以下に掲載します。

National Civil Rights Moseum, Memphis, Tennesse

キングが暗殺されたロレインモーテルがそのまま公民権運動を記念する国立博物館になっています。私はそこに行きましたが、暗殺された当時の部屋がそのまま残っています。同サイトでも、あの意味深な暗殺前夜の演説、"We Are Men"と書いたプラカードを持った清掃労働者のデモ行進の写真などがみられます。(同様の博物館が確かバーミングハムのイングラム公園のなかにできていて、サイトが昔はあったのですが、最近そこを訪れようとするとなくなってました。)

Martin Luther King, Jr. Papers Project, Stanford University

現在、キング文書は1960年までの4巻が刊行されてます。このサイトでは今後の刊行予定とともに、数々の名文句を残したキングの演説の音声ファイル、説教のテキストなどがあります。

Martin Luther King, Jr., seattletimes.com

どういう経緯かわからないのですが、Seattle Times がマーティン・ルーサー・キングの映像・音声を集めたサイトをつくっています。

newMartin Luther King Memorial, Washington, D.C.

ワシントンD・Cのモールのなかにマーティン・ルーサー・キング記念聖堂が建設中です。これはその公式サイトです。連邦政府からの援助だけでは建設やその後の維持運営がなされないため、募金をもとめています。よろしくお願いします!

Living Memory: A Tribute to Martin Luther King  サイト閉鎖されました(2004年7月2日)

写真家 Benedict J. Fernandez 撮影の写真が12枚ほど入っています。これも一体どのような経緯なのかわかりませんが、コダックが提供社に成っているサイトです。12 枚の写真は私の直観では1966年の〈セルマ=モントゴメリー行進〉の以後のものに見えます。キングの表情に深い苦悩が…。

Rosa Parks Library and Museum

2000年の末に Tory State University のモントゴメリー校できたばかりのヴァーチャル図書館です。バスボイコット関係の画像、史料の閲覧ができます。さらにはモントゴメリーの市民団体とのリンクもあります。

Selma to Montgomery, 30 Years Later, American Renaissance

セルマ行進30周年を記念して書かれた記事です。同記事はリベラル=ラディカルの視点ですが、サイト自体は極右の組織のサイトです。何が起きているのか?

Sixteenth Street Baptist Church

公民権法制定を実現し、そして究極的にはジム・クロウ制度を転覆させた大規模な運動、バーミングハム闘争の拠点となった教会。Yes, We Shall Over Come!

Martin Luther King, Jr. Report, Federal Bureau of Investigation

うぉぉお、と叫びました。何とキングに対するFBIの行動追跡・違法な盗聴のレポートがPDFファイルで入手できます。わたしが現在知っている限りでは、キングが左傾化し始めた頃のものは、未だに公開されていないので、ここにもないかもしれません。しかし、南部公民権運動に関する貴重な史料であることは間違いなし!。リンクをクリックすると、PDFファイルのダウンロードが始まりますが安心してください。PCに悪さをするものではなく、史料が転送されているのです。

Student Nonviolent Coordinating Committee (学生非暴力調整委員会、SNCC)

この団体は60年代後半FBIに弾圧されました。現在は存在していません。そこで今年度4月にSNCC結成40周年を記念してラリーのショー大学で開催されたSNCCのメンバーのリユニオンのページとSNCCの〈生みの親〉、エラ・ベイカーのサイトを下にあげておきます。

Bay Area Ella Baker Center

Ella Baker/ SNCC Conference 2000

Ellin Freedom Summer Collection, University of Southern Mississippi

驚愕。私はうれしい!。何と、公民権運動史上最大規模のオペレーションのひとつ、SNCCがミシシッピ州で行ったフリーダム・サマーへの参加者、しかも〈草の根〉の白人ボランティアのレターと日記がここにあります。アップロードされているのは3つあるボックスのなかの一部ですが、史料の画像とともにテクストも併置されています。手書きのテクストの画像は、白人優越主義者のテロリズムが跋扈するなかで行われたこの運動の緊張感を現在にダイレクトに運び込んでくれます。

また現在SNCCの最後の議長が警官射殺・傷害罪で逮捕されました。このニュースの紹介はこのサイトの別ページで報告しています。ここをクリックして下さい。そのページに飛びます

SNCC最後の議長、イマム・ジャミル・アル=アミン(60年代にはH・ラップ・ブラウンという名前でした、イスラームに獄中で改宗し名前を変えました)の冤罪に関して、支援団体がウェブサイトを立ち上げました

ImamJamil.com, "I am innocent, it's a conspiracy"

Kuwame Ture Website

人種関係の分野で活動してるNGOが維持しているサイトです。生きている間−−上のラップ・ブラウンの前のSNCCの議長で、当時はストークリー・カーマイケルという名前でした−−は、〈ブラック・パワー〉という合い言葉を考案することで人種間の対立を深めたブラック・ナショナリストとして有名だった彼も、死後、やっとバランスのとれた評価の対象になってきたようです。このサイトには60年代当時の彼の写真とともに、有名なスピーチのテクスト、そして彼の業績を讃える言葉やほかのウェブサイトへのリンクがあります。後の反アパルトヘイト活動のためもあってか、アフリカではキングやマルコムと同じくらい名前が知られているひとです。なお音楽が好きでこのサイトを訪れた方、彼は、ママ・アフリカの別名を持つ、ミリアム・マケバ(南アの歌手)の夫でした。

Student Nonviolent Coordinating Committe FBI Files

FBIの盗聴史料に関しては、マーティン・ルーサー・キングのサイトもあれば、マルコムXのサイトもある。んが、FBIのもっとも厳しい監視下におかれたのは、彼らではなく、SNCCやブラック・パンサー党など、若い世代の恐れを知らない黒人青年たちでした。そうです、サイバースペースを探していたらありました。もうこうなりゃ意地、見つけて歓喜!!!!!。
このサイトではFBIの盗聴史料のCD-ROMを販売しています!。ところでマイクロフィルムを見るのって、いじょうに疲れるんですよ。CD-ROMになると、必要ないところにエネルギーを使うことがなくなり、かなり楽になります−−36mmのフィルムなら、高いスキャナーを買えばパソコン画面に映し、デジタルでコピーができますけどね、フラットヘッドのものと異なり、フィルムスキャナーはまだ高い。

Freedom on Information Act, Student Nonviolent Coordinating Committee File

上と同じく、FBIが人権・公民権を無視して実施したスパイ活動や組織破壊工作の秘密ファイルが情報公開法によって入手可能になり、それらが閲覧できる合州国政府が運営しているサイトです。何と総ページは2887、いかに政府の破壊工作が厳しいものであったことを伺わせますが、それらがウェブで見られるので、便利な時代になったものです。上のサイトと併せれば、かなり本格的なリサーチが可能ですね。

Tookie's Corner

どこにこのリンクを置こうか迷いました。Tookieとは、Stanley "Tookie" Williams、世界規模の大ギャング、Cripsの創始者です。Cripsはロサンゼルスのサウスセントラルで生まれ、最盛期には南アにも「支部」がありました。当然、ギャングの頭目として犯罪行為に関係し、そのため現在、カリフォルニア州サンクエンティン刑務所で死刑を待っています。マルコムXを筆頭に、獄中で自己を変革した黒人は多くいますが、Tookieもそのひとりで、マルコムが60年代のゾラなら、Tookieはヒップ・ホップ世代のマルコムです。このサイトでは、死刑を待っている彼の手記や黒人青年へのメッセージなどが公開されています。サンクエンティン刑務所がかつてはブラックパンサー党の幹部、ジョージ・ジャクソンやエルドリッジ・クリーヴァーなどを収監していたところでもあり、このページにリンクを置きました。なお、Tookieは、獄中から行っているギャング青年たちの更正へのメッセージ発進の活動が認められ、過去3年間、ノーベル平和賞の候補になっています。

Save Tookie Committee

誠に残念ですが、トゥキー・ウィリアムスは、2005年12月13日未明に死刑になりました。シュワルツネッガー知事が恩赦を拒否し、合法的に殺害されました。このサイトは、最後の最後まで彼の死刑執行の停止をもとめて闘った組織のものです。闘いの足跡と、いかに多くの人びとが死刑執行に反対していたのか、を伝えてくれています。(ウェブサイトの更新が遅れ、こんな時期に紹介することになったのがとても残念です。彼の死刑のことに関しては、私のブログも参考にしてください)。

US

えっ、まだ存在していたの?、と驚いてしまいました。60年代後半のカリフォルニア、わけてもロサンゼルスでブラック・パンサーと対立していた、Maulana Karengaが率いるブラック・ナショナリスト組織、USのホームページです。しかし、あれですね、パンサーのヒューイ・ニュートンがUSを「ポークチョップ・ナショナリズム」といって嘲笑していたのもわからないでもありません。政治的なことは一切抜きで、アフリカン・アメリカン「文化」についてのことだけが書かれています。

Vetrans of Hope Project, Illif School of Theorogy

アンドリュー・ヤングやワイアット・T・ウォーカー、ジェイムス・ローソンら南部キリスト教指導者会議のヴェテランたちのインタビューを蒐集しているプロジェクトのウェブサイトです。なぜか、そのなかに、ノンポリのフォーク・シンガー、キャロル・キングが混ざってます。あっ、キャロル・キングをバカにしているのではありません。音楽という媒体をまったく取り違えた説教臭いもの−−フォーク・シンガーではないですが、たとえばU2のボノ−ーたちよりずっと好きです。

We Shall Overcome

何のこっちゃありませんが、50年代半ばから66年まで、公民権運動の「テーマ・ソング」になり、その後も天安門事件の際にも中国人反政府活動家が歌った抗議運動の名歌、邦題「我ら打ち勝たん」の歌詞がかかれているサイトです。ちなみに付言しておきますと、この歌はコール・アンド・レスポンスとよばれるアメリカ黒人の歌唱の技法を採用し、多様な「ヴァージョン」が生まれています。その可塑性がこの曲の魅力のひとつです。(この詳細はいずれ時がくれば、「リズム&ブルーズの政治学」のコーナーで解説します)。ここに記されているのは、ローカル色が加わる前の原型、もっとも広く歌われたものです。

Woody Guthrie and the Archive of American Forlk Song, Correspondence, 1940-1950

大恐慌から第2次世界大戦期にかけて、公民権運動に参加し始めたフォークシンガー、ウディ・ガスリーを初めとする、その他諸々のフォークシンガーに関する連邦議会図書館サイト内にあるオンライン文書館です。