日本でも女性初の副大統領候補で民主党スーパーデレゲートのひとり、かつヒラリー・クリントン陣営の財務担当だったジェラルディン・フェラーロの発言が人種主義的だと言われ、クリントン陣営から退いたことが報道され始めた。
その詳細については近日中に論じるが、クリントン vs オバマの予備選がヒートアップするにつれて、ひとつの大きな不安が浮かんできた。それはブッシストがずっとホワイトハウスに居座るということである。
そのブッシストとはジョン・マケイン。彼は、ブラック・コミュニティでは、ハリケーン・カトリーナがニューオーリンズを直撃し、非常事態が起きていたときに、ブッシュと一緒にケーキを喰っていた立派なブッシストである。
では、最悪のシナリオとは…
・民主党予備選が8月の大会で決するという事態に至る。
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・やれ人種差別だ、やれ女性差別だ、とネガティヴな箇所の追究合戦が起きる
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・クリントンが大統領候補になるとともに、オバマ支持者が民主党から離反
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・共和党ブッシスト直系マケインは狡猾に保守的な黒人を副大統領候補に指名
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・「オバマ旋風」で政治化された黒人票やそのほかのマイノリティ票が共和党に流れる
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・ブッシストがまた戴冠
研究者がいい加減なことを言うなという向きもあろうが、これはあながちないことではない。実際にニクソンの68年の当選は、民主党の「エラー」と不運(ロバート・ケネディ暗殺)によって起きた、そんな前例もある。また共和党は、コリン・パウエルやコンドリーザ・ライスに代表されるように、黒人の象徴的起用を頻繁に行っている。
誹謗中傷合戦は、だから止めてほしい。