2月22日のここでの記事で「しばらくはsuperdelegateの動きを少しずつ紹介していこうか…」と書いたところ、意外と早く「大物」が決断をくだした。
そのエントリーでも、またそのあとのエントリーでも紹介している元学生非暴力調整委員会議長で現ジョージア州選出連邦下院議員のジョン・ルイスが、ヒラリー・クリントンの支持を撤回し、バラク・オバマの支持に回った。2月28日に『ニューヨーク・タイムズ』が行ったインタビューに答えて、彼はこう述べている。
「オバマ上院議員の立候補は、この国の人びとのハートとこころのなかで起きていた新しい運動、アメリカの政治史を画する新しい運動の象徴になっています。そしてわたしは人びとの側に立っていたいのです」。
下のエントリーでオハイオ・テキサスの予備選が接戦になった場合、スーパーデレゲートが決定権を握ると述べた。その後、『ニューヨーク・タイムズ』紙上には、女性初の副大統領候補に指名されたジェラルディン・フェラーロの「スーパーデレゲートは人びとに従うのではなく指導するのである」という旨の投稿記事が掲載されたが、その評判は決して芳しくなかった。この記事に対し、ある民主党員は編集者に宛てた手紙のなかで、もしそうなら予備選自体無意味だし、大統領選挙の日には投票所に行かないか、行ってもマケインに投票するとまで述べている。
つまりフェラーロの記事は、スーパーデレゲートの力に頼ろうとしているヒラリー・クリントン陣営にとってバックファイアするものになったのだ(フェラーロはクリントン支持)。
ここに来てスーパーデレゲートへの圧力は高まっている。歴史の研究者があまり簡単に将来の予測をしない方が良いが、なんだかオハイオ州の予備選で勝負が決まりそうな気がしてきた。