デス・ローのCEO、シュグ・ナイトの財産が競売に付されているのは先に報じたとおりだ。この事実が物語っているように、デス・ローの資産は、破産宣告にともなって処分される過程に入っている。
問題はその資産のなかにはまだ未公開の2Pacの録音があるということ。彼の作品は、死後も次から次へと発売されている。そのなかには、音源も悪く、質も決して高くないものがある。つまり、彼が生きていたならば、発売されることを望まないはずのものが、既に市場に出回っているのだ。
そこで、7月20日、彼の母で、元ブラック・パンサー党の活動家、アフェニ・シャクールを長とするTupac Shakur Estateが、2Pacの録音の競売ーーつまり安価な切り売りーーをストップさせるため、彼の録音をデス・ローのカタログから除外することをもとめて、裁判所に差し止め請求を行った。
彼のファンとしては、新しいものがもはや聴けなくなるのは寂しいことだ。しかし、差し止め請求が下されれば、それが彼を弔う最善の方法かもしれない。