このブログで以前にも紹介したことのある黒人政治家、ニューアーク市政を約20年にわたって握っていた「ボス政治家」、シャープ・ジェイムスが、近々、起訴されることになった。罪状は、ブラジルやカリブへの旅行に際して、税金をつかったということと、市保有の所有地を不当にやすい価格で友人に販売する便宜をはかったという、「政治腐敗」のなかでもきわめて「ありきたり」のものである。なかでも後者は、現市長のコーリー・ブッカーが選挙戦の焦点にしたものであった。
都市のインフラの疲弊に経済的衰退と、シャープ前市長が格闘した問題は巨大なものであった。しかし、それとて、彼の行為を免罪できるいいわけには決してならない。裏切られたのは、彼に票を投じ続けてきた支持層、つまりニューアーク市の黒人市民である。