Notorious B.I.G. (以下、ビギー)殺害事件に新たな展開があった。
合州国連邦地裁は、ロサンゼルス市に対し、ビギーの遺族に110万ドルを損害賠償として支払うように命じた。ビギーの遺族は、ロサンゼルス市を相手取り、証拠秘匿の廉で200万ドルの賠償を請求していたのであるが、これで、その半分以上の額の支払い命令が下ったということになる。これは、2Pacとビギーのいわゆる「ラップ戦争」の捜査の進展にとって極めて大きな意味を持つ。
判決を言い渡すにあたり、連邦地裁は、ロサンゼルス市警が意図的に自分たちに不利な証拠を隠滅したというビギー遺族の言い分を認めた。つまり、ビギー殺害に関して、市警が関与していたということを認めたということになる。
「ラップ戦争」には、警察を含めた行政当局が関与していという噂がかねてから流れていたが、この判決は、それがまんざら「噂」ではないと認めたということを意味する。ビギー殺害、ならびに2Pac殺害に関しては未だに調査が行われているが、これらの事件の捜査は、この判決を機に新たな展開に突入することが簡単に予測される。少なくとも市警は関与していたのだ。