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【緊急!】署名をお願いします

土曜日の朝日新聞でも取りあげられていたのでご存じの方も多いだろうが、アフリカ系アメリカ人のギャングのなかでも最大の規模をもつCripsの創始者の一人、スタンレー・トゥーキー・ウィリアムスの死刑執行のときが迫りつつある。

このブログでも、さらにはhttp://www.fujinaga.org/の方でも、たびたびアメリカの刑事裁判の人種的階級的不平等性に触れてきたし、これまで何度も署名を訴えてきた。再度お願いしたい。支援団体がいま、最後の努力をしています。こちらで署名をお願いします。

なぜ署名をお願いするのかというと、それは彼は単なる「極道」thugではないからだ。

1979年、ロサンゼルスにあるセブンイレブンの前で殺人事件が起き、そのときに使用されたショットガンがトゥーキーのものだと判明したという物証が決定的な根拠となり、彼は死刑を宣告された。凶悪なギャングの幹部だったということを鑑みると、「当然」と考える人もいるだろう。

しかし、その後の彼は、「模範囚」となり、青少年に対しギャングに加わることの危険性を訴えるエッセイを著すなど獄中から社会活動を開始、ノーベル平和賞にノミネートされるまでになった。

たしかに犯した罪は償わなくてはならない。しかし「死刑」という刑罰は、間違って人命を合法的に奪うという危険性をもつ一方、犯罪被害者にとっても「納得のいく」解決策とはなっていない。たとえば、今回のケースにおいても、セブンイレブンで殺された人物の実兄は、こう述べている。

「[終身刑への減刑を求める運動の]結果がどうであれ、死刑執行に決められた火曜日がつらい日になるのはまちがいありません。結局、得するものは誰一人としていません。もし彼が特赦を受けたならば、それに悲しむ人がいるでしょう。他面、そうでなかったならば、彼の命が消されたことでとても落ち込むことになるでしょう」。

さらに、獄中での彼の「回心」を鑑み、ジェシー・ジャクソン師はこう述べている。
「罪を贖う行為の価値を過小評価することになれば、彼のこの社会への貢献を過小評価することになれば、そしてまた回心の証拠をはっきりと示したのにもかかわらず周りが変化しないということになれば、シニシズムの大波が押し寄せてくることになります、そのことを考えると怖くなります」。

彼の支援者のなかに、かつてCripsのメンバーだったヒップ・ホップスター、スヌープ・ドッグもいる。ここではっきりしておきたいことは、そんな彼の支援団体が求めていることは、彼を放免することではない、ということだ。残虐な刑罰、死刑を中止し、終身刑に減刑するように求めているだけである。現在、カリフォルニア州議会は、死刑を廃止することを討議中である。もしその法案が可決されたら、彼の刑の執行はどう説明されるのだろうか?

世界に拡がる支援者を知り、それでもトゥーキー・ウィリアムスは、もし刑が執行されるとなると、「独り」で刑を受けると言っている。殺人に関しては、無罪を主張しているのだが…

恩赦の権限を握っているのは、アーノルド・シュワルツネッガー知事。こちらで署名をお願いします。死刑を止めさせましょう!。協力してください!。

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2005年12月12日 18:38に投稿されたエントリーのページです。

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