ハリケーン・カトリーナが起こしたニューオーリンズでの災害は、人災である、それを示す明確な数字を示そう。
2000年の時点で、国勢調査を行った連邦政府には、このような数値が手許にあった。
1.約48万人のニューオーリンズ市民のうち、連邦政府が定めた貧困者のカテゴリーに入る人間の人種別率は以下の通り。
黒人:35%
白人:13.7%
別の計算を用いて率を出すとこうなる。28%のニューオーリンズ市民が貧困層に属するが、その内黒人が占める率は、84%に達する。(ちなみに、全米の人口に占める黒人の比率は約12%)
2.さらに貧困者のなかで、車を所有していない家庭に住むもののは
黒人:2万1千人
白人: 2千人
とくに、2の数値は、過去、このブログで私が直観的に述べてきたことがあながち当てのない推論ではなかったことを物語る。彼ら彼女らは実際に避難できなかったのだ。
そして、国勢調査局が知っていたことを、ホワイトハウスが知らなかったとどうして言えよう。上の数値とて、筆者が特別なリサーチをして判明したことではない。国勢調査局のウェブサイトに出ており、それは公衆みなに開放されている。
ブッシュ失政を物語る数値は、さらに、
・ニューオーリンズ市が属するルイジアナ州兵の3分の1が、イラク戦争関連の軍事行動に従事していて、災害派遣ができる状態ではなかった。