NAACPが、大統領選挙直前に、国税庁から特別捜査の対象にされてしまった、という件については、ここでも紹介してきた。
さて選挙戦が終わり、何と、NAACPは、同組織の大会を欠席したブッシュに対し、改めて会談を求める懇願を行った。会長のクウェイシ・ムフーメは、大統領に宛てた手紙のなかでこう述べる。
「あなたの信頼を得るためならば、わたしはあらゆる術を尽くすでしょう。新しい4年間は、[2分裂した国民をそのままにしておくのではなく]人びとに手を差し伸べ、国民を再びひとつのものにするのにならねばなりません。一つの国土、一つの憲法、一つの未来を共有しているのですから。わたしたちが一致団結し、行動をしたならば、偉大なるアメリカに限界などないのです」。
んんん?、とお思いの方がいらっしゃるだろう。
しかし、ほんとうにNAACP会長のことばであり、ブッシュ大統領のクリシェではない。今回の選挙が公民権勢力にとっていかに大きな打撃であったのか、それをこの手紙は物語っている。