『ニューヨーク・タイムス』紙のコラムニスト、ボブ・ハーバートの報告によると、フロリダで投票権を行使した黒人市民に対する露骨な嫌がらせが開始されているらしい。
その発端となったのが、オランドー市市長選挙。黒人住民が、不正の不在者投票を行ったとして、州警察の捜査の対象となった。
ここで問題は3つある。
・フロリダ州は武装警官を動員し尋問を行っている。
・しかも、いきなり住民の自宅を訪ねている。フロリダ州の考えでは、家を訪ねた方がよりリラックスした雰囲気で取り調べができるそうだが、勘違いも甚だしい。60年代以前、黒人の投票権行使を「合法的」に防止するために、このような「嫌がらせ」は頻繁に行われた。しかも今回捜査の対象となっている黒人市民の多くは、60年代以前の南部を憶えている老齢者が多い。このような嫌がらせを受ければ、次に投票権を行使するには強い意志と勇気が必要となる
・フロリダ州当局は、『ニューヨーク・タイムス』紙に対し、オランドー市市長選挙の件の捜査は終了したという書状を出している。ならば現在行われている捜査は何のため?
なお、フロリダ州は、2000年大統領選挙で大規模な選挙権剥奪が起きたところ。その結果、ジョージ・W・ブッシュは大統領に「当選」した。
その州の行政の長、州知事は、ジョージ・W・ブッシュの弟、ジェブ・ブッシュ。